3Dセキュア(EMV 3-DS)対応の費用と期間。義務化後の実案件データで解説

3Dセキュア(EMV 3-DS)対応の費用と期間。義務化後の実案件データで解説

クレジットカード決済を扱うECサイト・オンラインサービスには、2025年3月末を期限としてEMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)の導入が義務付けられました。経済産業省が推進する「クレジットカード・セキュリティガイドライン」に基づくもので、義務化から1年以上が経った現在も、既存システムの対応改修は続いています。

この記事では、当社(TodoONada株式会社)が義務化後に実施した3Dセキュア対応の実案件データ(費用・期間・体制)と、対応時の技術的なポイント、未対応のまま放置するリスクを解説します。

※費用は各実績ページに記載している概算値です。既存システムの構成により変動するため、見積もりを保証するものではありません。

実案件の費用・期間 早見表

案件費用期間体制
SBペイメント クレカ決済の3Dセキュア対応(公共事業者様)350万円1.5ヶ月2名(PM兼エンジニア+エンジニア)
SBペイメント 3Dセキュア対応(公共事業者様)350万円2ヶ月2名(PM兼エンジニア+エンジニア)

いずれも既存のオンライン決済システム(SBペイメントサービス利用)を、3Dセキュア未対応のフローから対応フローへ移行した案件です。実例ベースでは費用350万円・期間1.5〜2ヶ月・2名体制が目安になります。

参考に、同じく公共系サイトの規制対応として実施したmiCheckerによるアクセシビリティ対応(JIS X 8341-3準拠)は150万円・1ヶ月でした。規制起点のシステム改修としては近い性格の案件です。

3Dセキュア対応で実際にやること

「決済代行会社のオプションを有効にするだけ」と思われがちですが、既存システムの改修では以下の作業が発生します。実案件で実施した内容です。

  1. 既存決済フローの調査 — どの画面・APIがカード決済に関わっているかの洗い出し。ここの精度が全体の工数を決めます。
  2. 認証フローの組み込み — カード発行会社による本人認証(チャレンジ)画面への遷移と、認証結果を受けての決済続行・中断処理の実装。
  3. 異常系の設計 — 認証失敗・タイムアウト・離脱時の挙動。ここを作り込まないと、正常な購入者が決済できずに離脱する事故につながります。
  4. 既存機能への影響確認とテスト — 継続課金や返金など、既存の決済関連機能が壊れていないかの確認。

実案件が2名体制・1.5〜2ヶ月で収まっているのは、決済代行(SBペイメント)のAPI仕様を把握した上で、影響範囲を最初に絞り込んでいるためです。逆に、決済処理が複数システムに分散している場合は調査工数が膨らみます。

未対応のまま放置するリスク

義務化後の未対応には、罰則以前に実務上の大きなリスクがあります。

  • チャージバック損失の自己負担 — 3Dセキュア認証を経ない取引の不正利用は、原則として加盟店側の負担になります。
  • 加盟店契約の解除 — カード会社・決済代行会社はガイドラインに基づき加盟店の対応状況を調査しており、未対応が続くと契約解除につながり得ます。
  • 正常な取引の承認率低下 — カード会社側の不正検知が厳しくかかり、正当な顧客の決済が弾かれるケースが増えます。

「不正被害が出てから対応する」と、チャージバック損失と改修費用の両方を払うことになります。実例のとおり対応自体は1.5〜2ヶ月で完了するため、未対応のシステムが残っているなら早めの着手をおすすめします。

費用を左右する要因

  • 決済代行会社のAPI形態 — リンク型(決済画面への遷移型)は比較的軽く、API型(自社画面完結型)は認証フローの組み込みが厚くなります。
  • 決済に関わる機能の数 — 都度決済のみか、継続課金・返金・予約決済まであるか。
  • テスト環境の有無 — 決済代行会社のテスト環境をすぐ使える状態か。

まとめ

  • 3Dセキュア対応の実例は350万円・1.5〜2ヶ月・2名体制(SBペイメント利用の既存システム改修)
  • 作業の中心は認証フローの組み込みと異常系の設計。影響範囲の絞り込みが工数を左右する
  • 未対応はチャージバック自己負担・契約解除・承認率低下に直結する

当社は公共事業者様を含む決済システムの開発・改修実績があります(開発実績一覧)。SBペイメント以外の決済代行をご利用の場合もご相談ください。お問い合わせからどうぞ。

出典・参照

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