FuelPHPからLaravelへの移行費用と手順。実案件データで解説【350万円・6ヶ月】
FuelPHP 1.x で構築された業務システムを今も運用している企業は少なくありません。しかしFuelPHPは開発が事実上止まっており、PHP 8系への対応・セキュリティアップデート・開発者の確保のいずれも年々難しくなっています。
この記事では、当社(TodoONada株式会社)が実施したFuelPHP 1.x → Laravel 12 全面移行の実案件データ(費用・期間・体制・作業内容)をもとに、移行の費用感と進め方を解説します。
※費用は実績ページに記載している概算値です。システム規模により変動するため、見積もりを保証するものではありません。
実案件の費用・期間
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 内容 | FuelPHP 1.x から Laravel 12 へのリファクタリングおよび移行 |
| 費用 | 350万円 |
| 期間 | 6ヶ月 |
| 体制 | 2名(PM兼エンジニア+エンジニア) |
| 移行先 | PHP 8.2 / Laravel 12 / Docker / AWS |
なぜ移行が必要になるのか
実案件で移行を決断された背景は、FuelPHPを使い続ける多くの企業に共通するものでした。
- 機能追加の工数増大 — フレームワークの老朽化により、簡単な改修でも周辺調査に時間がかかる
- 開発者の減少と教育コストの肥大 — FuelPHPを書けるエンジニアの新規確保はすでに困難
- セキュリティ要件への対応が困難 — フレームワーク本体のアップデートが止まっているため、脆弱性対応を自力で行う必要がある
- 周辺ライブラリの互換問題 — AWS SDKなどの最新版が古いPHPで動かず、雪だるま式に技術的負債が増える
放置するほど「動いているが誰も触れないシステム」に近づき、移行費用そのものも高くなります。
移行で実際にやること
実案件で実施した作業の流れです。「コードの書き換え」以外の工程が費用の多くを占める点がポイントです。
- 既存システムの棚卸し — 画面・バッチ・DB構造の全量調査。ドキュメントが失われている場合はコードから仕様を復元します。
- DB構造のMigration/Seeder化 — 既存DBをLaravelのMigration・Seederとして再定義し、環境構築を再現可能にします。
- アプリケーションコードの移行 — FuelPHPのORM・ルーティング・バリデーションをLaravel(Eloquent等)の流儀に書き換え。機械的な変換ではなく、Laravel 12の標準構造に沿ったリファクタリングを行います。
- テストの整備 — PHPUnit 11 / Mockery によるユニットテストを移行と同時に整備。「移行して壊れていないこと」を証明する手段そのものです。
- インフラの現代化 — Docker化、Queue・AWS SDKの最新化など、移行を機に運用基盤も刷新します。
費用を左右する3つの要因
- 画面数・バッチ数 — 移行工数にほぼ比例します。実案件は2名・6ヶ月で完了する規模でした。
- テストの有無 — 既存システムにテストがない場合(大半がそうです)、動作保証のためのテスト作成分が乗ります。ただしこれは移行後の保守性への投資でもあります。
- 並行稼働の要否 — 業務を止められないシステムでは、新旧並行稼働と段階切り替えの設計が必要になります。
「まだ動いているから」の先送りコスト
移行を先送りしても、FuelPHPのままでは次のコストが発生し続けます。
- 改修のたびに割高になる開発費(調査工数の増大)
- セキュリティインシデント時の対応を自社で背負うリスク
- PHP・サーバーOSのEOL対応のたびに発生する「動くか分からない」検証作業
実案件の350万円という費用は、これらの累積コストと比較して判断するのが正解です。目安として、年間の保守・改修費が移行費用の3分の1を超えているなら、移行した方が数年で回収できる計算になります。
まとめ
- FuelPHP → Laravel 12 全面移行の実例は350万円・6ヶ月・2名体制
- 費用の中心はコード書き換えではなく、棚卸し・DB再定義・テスト整備
- 先送りするほど調査工数が膨らみ、移行費用自体も上がっていく
当社はFuelPHPに限らず、レガシーシステムの調査からの移行を実績ベースでお手伝いしています(開発実績一覧)。「まず現状調査だけ」というご相談も歓迎です。お問い合わせからどうぞ。