ChatGPT BusinessとEnterpriseの違い2026。料金(3,050円から/非公開)、席数、SCIM・監査ログ、日本でのデータ保存と選び方
ChatGPTを会社で契約しようとすると、法人向けのプランはBusinessとEnterpriseの2つです。2025年8月29日に旧ChatGPT TeamがChatGPT Businessに改称されたため、「Team」で検索して出てくる情報には古いものが混ざっています。
本記事では、2026年10月5日にOpenAIの公式料金ページ、ヘルプセンター、企業向けプライバシーのページで確認した情報をもとに、BusinessとEnterpriseの違いと、どちらを選ぶべきかを整理します。Claude、Microsoft Copilot、Geminiを含めた比較は『法人向け生成AIプラン比較2026』にまとめています。
この記事の要点
- ChatGPT TeamはChatGPT Businessに改称されました(2025年8月29日)。既存の契約と条件はそのまま引き継がれています
- Businessは2〜200席(2026年8月24日以降に作成したワークスペース)、標準席が年払いで月20ドル(月払い25ドル)、日本語ページでは3,050円から。クレジットカードで自分で申し込めます
- Enterpriseは料金非公開で営業経由です。請求書払い、ボリュームディスカウント、SLA、個別の契約条件はEnterpriseで扱います
- 学習利用は両プランとも既定で「使われない」。違いは、SCIM、ロールベースの権限管理、Compliance API(監査ログ)、ISO認証、日本でのデータ保存で、いずれもEnterpriseだけです
- 200名を超える、入退社をSCIMで自動化したい、監査ログを提出する必要がある、日本でのデータ保存が要件、のどれかに当てはまればEnterpriseです
ChatGPT TeamはChatGPT Businessになった
OpenAIのヘルプセンターによると、ChatGPT Teamは2025年8月29日にChatGPT Businessへ改称されました。TeamのワークスペースはそのままBusinessのワークスペースになり、既存の契約と条件も引き継がれています。請求書の表記がChatGPT Businessに変わった以外、利用者側で手続きは必要ありません。現在、Teamという独立したプランはありません。
料金と契約の違い
| 項目 | ChatGPT Business | ChatGPT Enterprise |
|---|---|---|
| 料金(1ユーザー・月) | 標準席 年払い20ドル/月払い25ドル(日本語ページは3,050円から)。プレミアム席 年払い100ドル/月払い125ドル(日本語ページは15,250円から) | 非公開(カスタム料金)。クレジット型・トークン型の料金体系とボリュームディスカウントあり |
| 席数 | 2席から。2026年8月24日以降に作成したワークスペースは合計200席まで(それ以前のワークスペースは従来の上限) | 公式ページに最低席数の記載なし |
| 申込み | 自分で申込み | 営業経由 |
| 支払い | クレジットカード | 請求書払いなどは営業と相談 |
| 契約条件 | 標準の規約 | 個別の契約条件、SLA、24時間365日の優先サポート |
| API | 含まれない | 含まれない(別契約) |
プレミアム席は、標準席の5倍の利用量があり、5時間ごとの利用上限がありません。全員を標準席にし、よく使う一部の社員だけプレミアム席にする構成ができます。非営利団体にはBusinessとEnterpriseの割引(最大75%)もあります。
公式ヘルプでは、表示価格はドル建てで、国や通貨によって変わる場合があるとしています。円での請求や、日本のインボイス制度に対応した請求書の扱いは、確認した範囲の公式ページには記載がありませんでした。経理上の要件がある場合は、申し込み前に確認してください。
データの扱いの違い
| 項目 | ChatGPT Business | ChatGPT Enterprise |
|---|---|---|
| 学習利用 | 既定で使われない | 既定で使われない |
| 保持期間 | 公式ページの記述が揺れている(FAQでは管理者が設定できるとする一方、要約ではEnterprise等の機能として記載) | 管理者が設定できる |
| 削除した会話 | 30日以内に消去 | 30日以内に消去 |
| 日本でのデータ保存 | 対象外 | 新規契約で選択可(追加費用なし) |
| 推論の実行場所の指定 | 対象外 | EU・米国・UAEのみ(日本は対象外) |
| 暗号化 | 保存時AES-256、通信時TLS 1.2以上 | 同左。EKM(顧客管理の暗号鍵)あり |
日本でのデータ保存については、細かな点に注意が必要です。ChatGPT Enterpriseで日本を選ぶと、会話などの保存データは日本に置かれますが、モデルの推論を実行する場所の指定は、2026年10月5日時点でEU・米国・UAEだけです。「データを日本から出さない」ことが契約上の要件になる場合は、保存と処理の両方について営業窓口に確認してください。
また、Businessの管理者はメンバーの会話を閲覧・書き出し・削除できます。社員にとっては「会社に見られうる環境」になるため、利用規程にその旨を書いておくと、私用アカウントとの違いが明確になります。
管理機能とセキュリティの違い
| 機能 | ChatGPT Business | ChatGPT Enterprise |
|---|---|---|
| SAML SSO | ○ | ○ |
| ドメイン確認 | ○ | ○ |
| SCIM(アカウントの自動追加・削除) | × | ○ |
| ロールベースの権限管理(RBAC) | × | ○ |
| Compliance API(監査ログ) | × | ○ |
| コネクタの一元管理 | × | ○ |
| SOC 2 Type 2 | ○ | ○ |
| ISO 27001・27017・27018・27701 | × | ○ |
| GPT Instantのコンテキスト長 | 54K | 128K |
| 推論モデルのコンテキスト長 | 256K | 256K |
Businessでも、Google Workspace、Slack、GitHub、Microsoft 365へのコネクタ、利用状況の分析、ワークスペースのエージェントが使えます。日常の業務利用で機能が足りないと感じることは少なく、差が出るのは「アカウント管理と監査」の部分です。
Businessで足りる会社、Enterpriseが必要な会社
| 条件 | Businessで足りる | Enterpriseが必要 |
|---|---|---|
| 人数 | 200席以内 | 200席を超える |
| アカウント管理 | 入退社が少なく、手動の追加・削除で回る | 人事システムやIDaaSと連携して自動で追加・削除したい(SCIM) |
| 監査 | 利用記録の提出を求められていない | 取引先や監査に利用記録を提出する、権限を部署ごとに分けたい |
| 認証・規格 | SOC 2で足りる | ISO 27001等の取得を取引先から求められる |
| データ保存 | 保存場所の要件がない | 日本でのデータ保存が要件 |
| 契約・支払い | 標準の規約とカード払いで問題ない | 個別の契約条件、請求書払い、SLAが必要 |
迷う場合は、Businessで先行部門から始め、全社展開の段階でEnterpriseに切り替える進め方も現実的です。先行部門で利用量と利用部門を測っておくと、Enterpriseの見積もりの前提が固まります。
契約の前にやること
ChatGPTの法人プランを契約しても、社員が私用アカウントを使い続ければシャドーAIは残ります。契約と同時に、次の3つを用意してください。
- 入れてよい情報の線引き表。法人プランでも入力はOpenAIのサーバーに送信されます。社外送信が禁止されたデータは対象外にします
- SSOとドメイン確認の設定。会社のドメインのアカウントをワークスペースに集め、私用アカウントでの業務利用を減らします
- 利用規程と相談窓口。管理者が会話を閲覧できること、事故時の報告ルート、報告者を責めない方針を明記します。規程は『社内生成AI利用規程のひな形2026』を参照してください
まとめ
- ChatGPT TeamはChatGPT Businessに改称されました(2025年8月29日)。既存の契約はそのまま引き継がれています
- Businessは2〜200席、標準席が年払いで月20ドル(日本語ページでは3,050円から)で、自分で申し込めます。Enterpriseは料金非公開で営業経由です
- 学習利用は両プランとも既定で使われません。SCIM、RBAC、Compliance API、ISO認証、日本でのデータ保存はEnterpriseだけです
- 日本でのデータ保存はEnterpriseの保存データが対象で、推論の実行場所に日本は含まれません
- 200名超、SCIM、監査ログ、ISO認証、日本での保存、個別契約のどれかが必要ならEnterpriseです
よくある質問
Q. ChatGPT Businessの料金はいくらですか?
2026年10月5日時点の公式ページでは、標準席が年払いで1ユーザー月20ドル、月払いで25ドルです。日本語の料金ページでは3,050円からと表示されています。プレミアム席は年払いで月100ドル、月払いで125ドルです。
Q. ChatGPT Enterpriseの料金はいくらですか?
公開されていません。公式ページではカスタム料金とされ、営業窓口への問い合わせが必要です。クレジット型・トークン型の料金体系と、ボリュームディスカウントが用意されています。
Q. ChatGPT Businessは何人から契約できますか?
2席から契約でき、標準席とプレミアム席を自由に組み合わせられます。2026年8月24日以降に作成したワークスペースは、合計200席が上限です。
Q. ChatGPT BusinessとEnterpriseで、入力が学習に使われるかに違いはありますか?
違いはありません。公式の比較表と企業向けプライバシーのページでは、どちらのプランでもビジネスデータを既定で学習に使わないとしています。フィードバックなどで明示的に共有したデータは除きます。
Q. ChatGPTのデータを日本国内に保存できますか?
ChatGPT Enterpriseの新規契約で、日本を含む10地域から保存先を選べます(追加費用なし)。ただし推論の実行場所の指定はEU・米国・UAEのみで、日本は含まれません。ChatGPT Businessは対象外です。
Q. ChatGPT BusinessからEnterpriseに切り替えられますか?
切り替えの手続きは営業窓口との相談になります。Businessで先行部門の利用量と利用部門を測っておくと、Enterpriseの見積もりの前提が固まり、切り替えの判断がしやすくなります。
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ご相談はお問い合わせからお気軽にどうぞ。検討段階のご相談も歓迎です。
出典・参照
- OpenAI ChatGPT Business/Enterprise 料金と比較表(日本語) (2026年10月5日確認)
- OpenAI Help「ChatGPT Business - General FAQ」 (2026年10月5日確認)
- OpenAI「企業向けプライバシー」 (2026年10月5日確認)
- OpenAI Help「Data residency and inference residency for ChatGPT」 (2026年10月5日確認)