Messaging APIの課金ルール。通数の計上と追加料金を分けて理解する
Messaging APIで送信する際は、「料金プランの通数に数えられるか」と「無料枠を超えて追加料金が発生するか」を分けます。Pushは通数に計上されますが、すべてのPushに必ず追加料金が発生するわけではありません。
ユーザーの問い合わせに対する返答でも、プログラムがPushを使えば計上対象です。「利用者がきっかけなら無料」という覚え方ではなく、実際の送信APIで確認してください。
送信方式による違い
| APIの方式 | 主な用途 | 料金プランの通数 |
|---|---|---|
| Reply | 応答トークンを使った返信 | 計上されない |
| Push | 指定した宛先への通知 | 計上対象 |
| Multicast | 複数ユーザーIDへの送信 | 計上対象 |
| Narrowcast | 条件やオーディエンスで絞った送信 | 計上対象 |
| Broadcast | 友だちへの一斉送信 | 計上対象 |
計上対象の送信は、まずプランに含まれる通数を使います。日本向けで追加配信に対応しないプランでは、使い切った分だけを購入することはできません。Messaging API公式料金ガイド
一回のリクエストに含める内容と宛先人数
APIの通数は、送信先となる人数をもとに数えます。一回のリクエストに複数のメッセージオブジェクトを入れても、その個数で通数が増える仕組みではありません。グループへの送信も、トークルーム一つを一通として考えないようにします。公式のカウント方法
| 架空の送信例 | 計上通数の考え方 |
|---|---|
| 1人へ文章と画像を一つのPushリクエストで送る | 1通 |
| 1人へ文章と画像を別々のPushリクエストで送る | 2通 |
| 100人へ同じ案内を一回送る | 100通 |
| 送信対象となる人が5人いるグループへ一回送る | 5通 |
上の例は全対象者へ届く条件を仮定しています。メッセージの形式や一回に指定できる個数には、各APIの制約があります。請求を減らすために無制限にまとめられるわけではありません。メッセージ送信の公式仕様
Replyは、後日通知の代わりにはならない
Replyを使うには、受信イベントに含まれる応答トークンが必要です。有効な条件と期限の中で返答するための仕組みで、数時間後や翌日の通知まで保留して使うものではありません。
たとえば「予約内容を確認したい」という操作の直後に情報を返す体験と、前日に自動でリマインドする体験は別です。前者をReplyで設計できる場合でも、後者には適切な通知方式が必要です。トークン・再試行の詳細は本番運用の記事を参照してください。
月間の通数を送信ジョブ単位で見積もる
次は試算用の架空例です。送信対象へすべて届くとし、同じ案内を重複送信しない前提です。
| 処理 | 件数・対象 | 月間の計上通数 |
|---|---|---|
| 募集案内 | 600人へ月2回 | 1,200通 |
| 予約確認 | 150人へ各1回 | 150通 |
| 予約前日通知 | 150人へ各1回 | 150通 |
| 操作直後のReply | 800回 | 0通 |
| 計上対象の合計 | — | 1,500通 |
この1,500通をプランへ当てはめます。Replyの回数が多いからといって、Pushの1,500通も無料になるわけではありません。また、再送や臨時配信が発生する見込みは別に加えます。
LINEの枠とツール独自の枠を混ぜない
外部ツールには、LINE公式アカウント側とは別の配信数の扱いがあります。Lステップの申込注意事項は、同ツールの個別メッセージも各プランの送信数へ含めると案内しています。LINE管理画面のチャットと同じ見た目でも、ツール側の利用枠まで同じとは限りません。Lステップ公式の注意事項
見積もりでは、LINEの利用料、ツールの月額・通数制限、サーバーと保守を分けます。独自開発に変えてツール代が減っても、LINEの計上対象通数が残る点はツールと自前開発の比較でも説明しています。
API受付・配信・請求を別に確認する
ブロックされたユーザーなど、実際には届かない宛先は通数に計上されない条件があります。一方、送信APIが成功応答したことだけで、特定ユーザーへの到達や開封まで分かるわけではありません。送信成功のログをそのまま売上や閲覧実績へ変換しないようにします。
利用量の監視では、当月の利用状況と上限目安を確認し、月末までに予定される配信を足します。APIごとの統計、ツールの画面、公式アカウント全体の利用量は対象範囲を確認して照合します。
| 運用で決めること | 記入欄 |
|---|---|
| 通数を確認する担当と頻度 | ____ |
| 上限へ近づいたときの通知先 | ____ |
| 配信を減らす・プランを変える判断者 | ____ |
| 重要通知のために確保する枠 | ____ |
| 料金改定を反映する担当 | ____ |
10月以降の追加料金は2026年の改定試算で確認できます。API呼び出しの回数だけでなく、届く人数と実際の送信方式をもとに予算を組みます。
よくある質問
Pushを1回送るたびに追加料金が発生しますか?
Pushは料金プランの通数に計上されますが、プランに含まれる枠の範囲では追加メッセージ料金は発生しません。無料枠の消費と追加料金を分けて確認します。
ユーザーからの問い合わせへ返すなら無料ですか?
きっかけだけでは決まりません。Reply APIは通数に計上されませんが、同じ返答をPush APIで送れば計上対象です。実際に使うAPIを確認してください。
複数の吹き出しを送ると、その数だけ通数が増えますか?
一つのリクエストに指定したメッセージオブジェクト数では通数は増えません。別リクエストで送れば送信回数が増えます。まとめられる数や形式はAPIの制約に従います。
グループに送る場合は一通ですか?
グループへの送信はトークルーム数だけでは数えません。送信対象となる人数をもとに通数が計上されるため、グループの人数を試算に含めてください。
この記事に関連するサービス
送信方式と月間通数を棚卸しし、重複防止・利用量監視・通知の設計を見直します。
出典・参照
- LINE Developers:Messaging APIの料金 (2026年9月8日確認)
- LINE Developers:メッセージを送信する (2026年9月8日確認)
- Lステップ公式:申込時の注意事項 (2026年9月8日確認)