「Androidのマイナンバーカード」が10月20日に開始。属性証明機能で何ができるか、対応機種と「機能限定」の違い、iPhoneとの比較

「Androidのマイナンバーカード」が10月20日に開始。属性証明機能で何ができるか、対応機種と「機能限定」の違い、iPhoneとの比較

デジタル庁は2026年10月20日、「Androidのマイナンバーカード」の提供を開始しました。これまでの「Androidスマホ用電子証明書搭載サービス」を刷新したもので、変わったのは名前だけではありません。Googleウォレットに属性証明機能が加わり、店舗や窓口での本人確認・年齢確認・住所確認に、Androidスマホだけで応じられるようになりました。同じ日に「マイナンバーカード対面確認アプリ」もAndroidのマイナンバーカードの読み取りに対応しています。

ただし、属性証明機能が使えるのは対応機種一覧で「★」が付いた端末だけです。それ以外の端末では「機能限定」のカードになり、これまでどおりログインや署名、コンビニ交付、マイナ保険証は使えますが、スマホを身分証として提示する使い方はできません。

iPhoneでは2025年6月24日から同じ機能が先に使えるようになっており、これで両OSの機能が揃いました。本記事では、デジタル庁の公式情報をもとに、何ができるようになったのか、自分の端末が対象かをどう見分けるか、どんな場面で使えるのか、iPhoneとはどこが違うのかを、利用者と事業者の両方の目線で整理します。2026年10月26日時点の情報です(記事初版は開始前の10月8日に公開し、開始後の情報で全面的に更新しました)。

この記事の要点

  • 2026年10月20日、Androidのマイナンバーカードが始まり、「属性証明機能」が加わった。これまでAndroidでできたのは電子証明書を使うログイン・署名・コンビニ交付・マイナ保険証まで
  • 新しくできるのは、氏名・住所・生年月日などを相手に渡す使い方。酒類購入や飲食店での20歳以上の確認、携帯電話の契約、口座開設、不動産契約、中古品の買取、自治体窓口での本人確認などが想定されている
  • カードには「通常版」と「機能限定版」の2種別がある。属性証明機能が使えるのは、デジタル庁の対応機種一覧で「★」が付いた端末(Pixel 6以降、Galaxy S24以降、Xperia 1 VI以降、AQUOS R9 pro以降など)だけ。それ以外は機能限定になり、本人情報の連携や対面での提示はできない
  • 追加はマイナアプリから行い、Googleウォレットに入る。すでにスマホ用電子証明書を入れている人はマイナアプリからアップデートできる
  • 店舗側は、デジタル庁の「マイナンバーカード対面確認アプリ」(無償)を入れたスマホがあれば読み取れる。10月20日からAndroidのマイナンバーカードの確認に対応した。年齢確認だけを選べば氏名や住所は受け取らずに済む
  • オンライン本人確認(非対面)も、Googleウォレットが2026年10月17日に大臣認定の送信用プログラムになり、アプリ内とブラウザ(Chrome)経由の2方式が示された

何が始まったのか

10月20日の公式のお知らせと、同日に公開されたサービスページの内容を要約します。

  • 「Androidのマイナンバーカード」は、Android端末(Googleウォレット)に追加できるマイナンバーカード。2026年10月20日に提供を開始した
  • 追加には最新の「マイナアプリ」を使う。対応機種は「Android 12以上で最新のセキュリティパッチを適用した端末」で、機種一覧はマイナアプリのよくある質問に掲載されている
  • これまでの「電子証明書機能」に加え、新たに「属性証明機能」が使えるようになった。官民の対面サービスで、本人確認・年齢確認・住所確認を簡単かつ確実に受けられる
  • 具体的には、各種会員登録やイベントでの本人確認、酒・たばこ販売時の年齢確認、住民割引を受ける際の住所確認などに活用が広がる予定
  • カードには、すべての機能が使える「通常版」と、端末の仕様により一部の機能だけが使える「機能限定版」の2種別がある
  • すでにスマホ用電子証明書を入れている端末は、マイナアプリのホームに出る「アップデートをする」ボタンからAndroidのマイナンバーカードに更新できる。アップデートしなくても、これまで使えていた場所ではそのまま使える

対面で読み取る側では、デジタル庁の「マイナンバーカード対面確認アプリ」が同じ10月20日に「Androidのマイナンバーカード」の確認に対応しました。事業者向けの「カード代替電磁的記録(属性証明機能)」のページも10月20日に更新され、Googleウォレットが送信用プログラムとして大臣認定を受けたこと(2026年10月17日)と、Android向けの対面・非対面それぞれの導入方法が示されています。

「電子証明書機能」と「属性証明機能」は何が違うのか

今回の刷新を理解する鍵は、スマホに入る機能が2種類あることです。

電子証明書機能(これまでのAndroid)属性証明機能(10月20日に追加)
中身利用者証明用・署名用の電子証明書(JPKI)氏名・住所・生年月日・性別などの券面情報と、それが本物で本人のものだと証明する情報
相手に伝わること「この人はマイナンバーカードの持ち主本人である」という事実(必要に応じて4情報)選んだ項目そのもの(20歳以上か、年齢、氏名・住所など)
主な使い道マイナポータルのログイン、e-Tax、コンビニ交付、マイナ保険証、オンラインでの認証・署名店舗や窓口での本人確認・年齢確認・住所確認、アプリへの本人情報の連携
法令上の呼び方スマホ用電子証明書カード代替電磁的記録

これまでのAndroidは、いわば「ログインと署名ができるカード」でした。窓口で「身分証を見せてください」と言われたときに差し出せる機能はなく、そこは実物のカードに頼るしかありませんでした。属性証明機能が入ったことで、スマホを身分証として提示する使い方がAndroidでもできるようになりました。

保存先も2つの機能で分かれています。デジタル庁の安全性の説明によると、電子証明書は端末基板に埋め込まれたセキュアエレメント(GP-SE)に、属性証明機能の情報はAndroidのStrongBox(メインCPUやOSから隔離されたハードウェア鍵保管領域)に保存されます。属性証明機能が「一定の基準を満たすセキュリティチップを搭載した端末」に限られるのは、この保存先の要件によるものです。

対応機種と「機能限定」の見分け方

ここが、開始前の予告と比べていちばん情報が増えた部分です。

対応機種一覧の「★」が属性証明の目印

デジタル庁は、マイナアプリのよくある質問に「Androidのマイナンバーカードに対応しているスマートフォン」の一覧を掲載しています(2026年10月23日時点)。一覧はdocomo・au・SoftBank・その他(楽天モバイル、Y!mobile、UQ、SIMフリーなど)の販売経路別に並んでおり、**属性証明機能も使える機種には機種名の後ろに「(★)」**が付いています。★のない機種は電子証明書機能のみの対応です。

★が付いている機種を、2026年10月23日時点の一覧からシリーズでまとめると次のとおりです(販売経路によって同じ機種でも★の有無が違う例があるため、必ず一覧で自分の型番を確認してください)。

メーカー属性証明機能が使える主な機種(★)電子証明書のみの例
GooglePixel 6/6 Pro/6a以降のすべて(7、7a、Fold、8、8a、9、9a、10、10a、11の各シリーズ)Pixel 4a (5G)、5、5a (5G)
サムスンGalaxy S24/S24 Ultra以降、S25、S26シリーズ、Z Flip6/Fold6以降(Flip7・Fold7・Flip8・Fold8・Fold8 Ultra)Galaxy S23以前、Aシリーズ(A25、A36、A55、A57など)、S24 FE
ソニーXperia 1 VI/1 VII/1 VIII、Xperia 10 VIIIXperia 1 V以前、Xperia 10 VI/10 VII、5シリーズ
シャープAQUOS R9 pro、R10、R11、sense10AQUOS R9、sense9以前、wishシリーズ
FCNTarrows Alpha2arrows Alpha、We3など
モトローラrazr 60 ultra、edge 60、razr foldrazr 60、edge 60 pro、moto gシリーズなど
OPPOFind X9、Reno15 A(販売経路により★なしの型番あり)Reno13 A以前、A5 5Gなど
Xiaomi14T、14T Pro、15T Pro、17T Pro、REDMI Note 15 Pro 5G13T Pro以前、REDMI 15 5Gなど

傾向として、2024年以降に発売されたハイエンド機と、Pixelの2021年以降の全機種が属性証明の対象で、ミドルレンジや2023年以前の機種の多くは電子証明書のみです。一覧には日本市場向けの端末だけが載っており、海外版は端末名が同じでも使えない可能性があるとされています。

「機能限定」になると何ができないか

★のない端末にAndroidのマイナンバーカードを追加すると、「Androidのマイナンバーカード(機能限定)」になります。マイナアプリの「カード」タブ、またはGoogleウォレットのカード左上に「機能限定」と表示されるので、自分のカードの種別はそこで確認できます。

使える場所やサービス通常版機能限定版
マイナポータルへのログイン○○
医療機関・薬局でマイナ保険証として受付○○
コンビニでの証明書の取得○○
各種手続へのマイナンバーカードを使った署名○○
各種手続のなかでの氏名・生年月日などの情報連携○×
対面での顔写真や氏名、年齢などの提示○×
「マイナンバーカード対面確認アプリ」を使った対面での本人確認○×

(デジタル庁「Androidのマイナンバーカードの種別」の表より)

つまり機能限定版は、これまでのスマホ用電子証明書とできることがほぼ同じで、Googleウォレットにカードが表示されるようになった、という位置づけです。本記事の主題である「スマホを身分証として提示する」使い方は、通常版でないとできません。

追加の手順と所要時間

追加はマイナアプリから行います。用意するものは、対応機種のAndroid端末、マイナアプリ、Googleウォレットアプリ、おサイフケータイアプリ、実物のマイナンバーカードと、その署名用パスワード(英数字6〜16文字)、券面事項入力補助用暗証番号(数字4桁。機能限定の場合は不要)です。

公式手順は17ステップありますが、流れは「マイナアプリで顔の動きを撮影して本人確認 → 実物のカードを読み取る → Androidのマイナンバーカード用の暗証番号(数字4桁)と署名用パスワード(英数字6〜16文字)を新しく設定 → 準備完了の通知を待つ → もう一度カードで本人確認 → Googleウォレットに追加」です。準備完了の通知は、朝8時から19時30分までに追加した場合はおおむね数分後、19時30分以降は翌朝8時以降になります。追加完了後、実際に使えるまで5分ほどかかります。

すでにスマホ用電子証明書を入れている端末では、マイナアプリのホームに表示される「アップデートをする」ボタンから更新できます。以前設定した2種類のパスワードはそのまま引き継がれ、名称だけ「利用者証明用暗証番号」「署名用パスワード」に変わっています。

利用者にとっての利用シーン

これまでどおり使えること

まず、Androidですでに使えていたことは引き続き使えます。

  • マイナポータル: 薬や医療費、年金の記録の確認、引越し手続きなどのオンライン申請
  • 確定申告: 確定申告書等作成コーナーへのログイン、e-Taxでの提出
  • コンビニ交付: 住民票の写しや印鑑登録証明書をコンビニの複合機で取得
  • マイナ保険証: 対応する医療機関・薬局で、受付の顔認証付きカードリーダーにスマホをかざして受付

10月20日から新しく使えるようになること

デジタル庁が対面確認アプリの利用シーンとして挙げているのは次の場面です。これがそのままAndroidユーザーの新しい使い道になります。

場面何を確認されるか利用者にとって変わること
お酒の購入20歳以上かどうか免許証を持たない人でもスマホで年齢を示せる
居酒屋・バーでの入店時の確認20歳以上かどうか財布からカードを出さず、生年月日や住所も見せずに済む
コンサートやイベントの入場、チケット販売年齢、本人であること本人確認書類の持参忘れで入場できない事態を減らせる
携帯電話の契約氏名・住所・生年月日などの本人情報実物のカードを持っていない日でも手続きできる
銀行・証券の口座開設などの金融取引本人情報窓口で書類のコピーを取られる手間が減る
不動産の賃貸・売買契約本人情報内見先や仲介店舗でその場で本人確認を済ませられる
中古品の買取本人情報買取カウンターでの本人確認がスマホで完了する
市区町村の窓口本人情報手続き時の本人確認をスマホで受けられる

利用者の操作は、店舗のスタッフの端末に自分のAndroid端末を近づけ、提供する情報を画面で確認したあと、顔や指紋、パターンなどで認証する、という流れです(デジタル庁「店舗や窓口でAndroidのマイナンバーカードをかざして利用する方法」より)。店舗や窓口に設置された機器にかざす場合は、機器の指示に従って利用者証明用暗証番号(数字4桁)を入力してからかざします。

実物のカードと違う点として、相手に渡す情報を絞れることが挙げられます。年齢確認なら「20歳以上か」だけを相手に伝えられ、氏名や住所、マイナンバーは見せずに済みます。実物のカードを見せると、券面の住所や生年月日まで相手の目に入ってしまうのとは対照的です。

注意しておきたいこと

  • 使えるかどうかは店舗や窓口次第です。スマホのマイナンバーカードに対応していない場所では使えないため、デジタル庁も実物のカードを持ち歩くよう案内しています
  • マイナンバーカードは運転免許証の代わりになりません。マイナ免許証にしている人も、運転時は実物のカードか免許証を携帯する必要があります(iPhone版の公式FAQより)
  • 属性証明機能が使える機種は限られます。対応機種一覧で★のない端末は「機能限定」になり、身分証としての提示はできません。この機能のために端末を買い替えるなら、一覧で★の有無を確かめてからにしましょう
  • Android 12以上で、最新のセキュリティパッチを適用した状態で使う必要があります

事業者にとっての利用シーン

対面での本人確認・年齢確認

事業者にとって一番大きいのは、専用機器なしで受け入れを始められることです。デジタル庁の「マイナンバーカード対面確認アプリ」(iOS/Android、無償)をスタッフのスマホに入れれば、お客さまのスマホのマイナンバーカードを読み取れます。

アプリでは確認内容を次の3つから選べます。

  1. 20歳以上かどうかの確認
  2. 年齢の確認
  3. 基本情報(氏名・住所など)の確認

公式手順によると、アプリに残る履歴は「基本情報の確認」を選んだ場合だけで、中身も確認日時・項目名・氏名の冒頭1文字・住所の都道府県・生年月日の日付・カードの種類に限られます。「20歳以上の確認」「年齢の確認」では履歴は保存されません。居酒屋や酒類販売のように年齢だけ分かればよい業態なら、個人情報を受け取らない運用にできるのは、受け入れる側にとっても負担の軽い設計です。

なお、スマホのマイナンバーカードの確認はインターネット接続が必要です(実物のカードの読み取りはオフラインでも可能)。電波の弱い地下店舗やイベント会場では事前に確認しておきましょう。

オンラインでの本人確認(eKYC)

属性証明機能は、アプリへの本人情報の連携にも使われます。犯罪収益移転防止法の施行規則では、2025年6月24日の改正で、スマホに搭載されたカード代替電磁的記録を使う本人確認が「ル方式」として追加されています(詳細はeKYCの方式一覧)。iPhoneでは、すでに次のような事業者がサービスに取り入れています(デジタル庁の導入事例一覧より抜粋)。

  • dアカウント、d払い、dカード(NTTドコモ)
  • メルカリ(メルペイ)の資金移動口座開設
  • ソニー銀行アプリの口座開設申し込み
  • 日本生命アプリの新契約申込
  • au PAY、MyJCB、楽天カードアプリ
  • LIQUID eKYC、e-NINSHO、iTrust、VeriMeなどの本人確認プラットフォーム

Androidのオンライン利用についても、開始に合わせて手続が示されました。デジタル庁の「カード代替電磁的記録(属性証明機能)」のページ(2026年10月20日更新)によると、大臣認定を受けた送信用プログラムにGoogleウォレット(Google LLC、2026年10月17日認定)が加わり、Apple ウォレット(2025年6月23日認定)と並びました。Androidの非対面利用は、Googleウォレットに格納されたカード代替電磁的記録をDigital Credential APIで取得する方式で、Androidネイティブアプリ内で取得してサーバーに送る「アプリ内」と、Chromeを経由する「ブラウザ」の2方式が示されています。どちらも、デジタル庁の確認用プログラムを使う場合は利用申請、自社開発の確認用プログラムを使う場合は利用申請と大臣認定の申請が必要です。

Androidのオンライン本人確認に対応したeKYCサービスや民間アプリの事例は、2026年10月26日時点ではデジタル庁の事例一覧に見当たりません。利用中のeKYCベンダーがGoogleウォレット経由の取得にいつ対応するかは、個別に確認が必要です。

想定できるその他の使い道

公式の利用シーン以外にも、本人であることと年齢・住所を確実に知りたい場面は多くあります。以下は当社の見立てで、それぞれの業法が本人確認書類としてスマホのマイナンバーカードをどう扱うかは、個別に確認が必要です。

  • 会員登録・申込フォームの住所入力: 手入力の誤記をなくし、登録住所の正確さを担保する
  • レンタル・シェアリングの貸出時確認: 貸出カウンターや無人店舗での本人確認
  • イベントの転売対策: チケット購入者と入場者が同一人物かの確認
  • 年齢制限のある商品・サービス: 酒類のほか、年齢制限のあるコンテンツや施設の利用

iPhoneのマイナンバーカードはどうなっているか

AndroidはiPhoneを追いかける形になります。iPhone側のこれまでの経緯をまとめます。

時期iPhoneで起きたこと
2025年6月24日「iPhoneのマイナンバーカード」開始。Apple Walletに電子証明書と属性証明の両方を搭載。同日に犯収法施行規則が改正されル方式が追加
2025年8月5日対面確認アプリ(iOS版2.0.0)が「iPhoneのマイナンバーカード」の読み取りに対応
2026年1月27日対面確認アプリのAndroid版2.0.0で、スマホのマイナンバーカードの読み取り機能を提供(店舗側がAndroid端末でiPhoneを読み取れるように)
2026年8月25日追加・設定用のアプリがマイナポータルアプリから「マイナアプリ」に刷新。追加済みのカードはそのまま使える

iPhoneのマイナンバーカードを使うには、iOS 18.5以降を搭載したiPhone XS以降が必要です。店舗や窓口では、サイドボタンをダブルクリックしてFace IDで認証し、機器やスタッフのスマホにかざします。公式の利用シーンには、コンビニ交付、マイナ保険証のほか、お酒の購入、飲食店への入店、コンサートの入場が並んでいます。

ただし、iPhoneでも「どこでも身分証として使える」状態にはなっていません。デジタル庁のiPhone向けページでも、店舗や窓口での本人確認・年齢確認・住所確認は「今後の拡大予定」とされ、本人確認書類として使えるかは「店舗や窓口によって異なる」と案内されています。対応する場所が順次広がっている段階です。

iPhoneとAndroidの比較

iPhoneAndroid(2026年10月20日以降)
搭載先Apple WalletGoogleウォレット
開始2025年6月24日電子証明書は2023年5月、属性証明は2026年10月20日
対応端末iOS 18.5以降のiPhone XS以降Android 12以上・最新のセキュリティパッチ適用の対応機種。属性証明は一覧で★の付いた機種のみ(それ以外は機能限定)
認証Face ID/Touch ID顔・指紋・パターンなど端末のスクリーンロック
保存先Secure Enclave(Apple Wallet)電子証明書はGP-SE、属性証明はStrongBox
店舗での対面確認対面確認アプリで対応済み(2025年8月5日から)対面確認アプリで対応済み(2026年10月20日から)
アプリでのオンライン本人確認対応済み(iPhoneのネイティブアプリ経由)Digital Credential APIでアプリ内・ブラウザ(Chrome)の2方式。送信用プログラムは2026年10月17日認定
運転免許証の代わりならないならない(公式FAQに明記)

両OSが揃ったことの意味は、事業者にとって大きいはずです。これまでは「スマホのマイナンバーカードで本人確認できます」と案内しても、Androidユーザーには使ってもらえませんでした。店舗のスタッフに「iPhoneの方だけです」と説明させる必要はなくなります。ただし、Androidでは「機能限定」のカードを持つ利用者が一定数いる点はiPhoneと違います。対面確認アプリで読み取れないときに、実物のカードなど代替手段へ案内する運用は引き続き必要です。

事業者がいま確認しておくこと

開始後に受け入れを検討する事業者が確認しておきたい項目です。

  • 自社の業務で、スマホのマイナンバーカードを本人確認書類として扱えるか(犯収法のル方式など、根拠となる法令・ガイドラインを確認した)
  • 必要な確認は「20歳以上か」「年齢」「基本情報」のどれか。年齢だけで足りる業務で基本情報を取っていないか
  • 店舗の端末は対面確認アプリで足りるか。POSや受付システムと連携させたいなら、自社アプリの開発と「カード代替電磁的記録利用の申請」が必要になる
  • 店舗の通信環境(スマホのマイナンバーカードの確認はオンライン必須)
  • 「機能限定」のカードや非対応端末の利用者向けに、実物のカードや他の本人確認書類での代替手順を残しているか
  • オンライン本人確認を使う場合、利用中のeKYCベンダーがGoogleウォレット(Digital Credential API)経由の取得に対応する時期

自社で読み取りアプリを作る場合、読み取る端末によって必要な手続が変わります。デジタル庁のページでは、iPhoneならOSのVerifier APIかデジタル庁の「対面確認SDK」を使い、Android端末ならデジタル庁が配布する確認用プログラムと連携するか、自社で確認用プログラムを作って大臣認定を取る、という整理になっています。窓口端末や専用機の場合は大臣認定済みの確認用プログラムが必要です。開発の進め方の全体像は、マイナンバーカードのスマホ搭載で本人確認はどう変わるかでも整理しています。

よくある質問

Q. 「Androidのマイナンバーカード」はいつから使えますか?

2026年10月20日に提供が始まっています。最新のマイナアプリから追加でき、Googleウォレットに入ります。電子証明書を使うマイナポータルのログインやコンビニ交付、マイナ保険証は、これまでどおり使えます。

Q. 自分のAndroidで属性証明機能は使えますか?

デジタル庁の対応機種一覧(マイナアプリのよくある質問)で、機種名の後ろに「(★)」が付いていれば使えます。★がない機種は電子証明書機能のみで、追加すると「機能限定」のカードになります。2026年10月23日時点では、Pixel 6以降、Galaxy S24以降とZ Flip6/Fold6以降、Xperia 1 VI以降と10 VIII、AQUOS R9 pro・R10・R11・sense10などに★が付いています。すでに追加した人は、マイナアプリの「カード」タブかGoogleウォレットのカード左上に「機能限定」と表示されるかで確認できます。

Q. いまスマホ用電子証明書を入れているAndroidはどうなりますか?

マイナアプリのホームに表示される「アップデートをする」ボタンから「Androidのマイナンバーカード」に更新できます。以前設定した暗証番号とパスワードはそのまま使えます。アップデートしなくても、これまで使えていた場所ではそのまま使えます。ただし属性証明機能は対応機種一覧で★の付いた端末だけなので、いま電子証明書が使えている機種でも、更新後に「機能限定」になることがあります。

Q. どんな場面で使えるようになりますか?

デジタル庁は、金融機関での取引、携帯電話の契約、不動産の契約、中古品の買取、飲食店での20歳以上の確認、チケット販売の年齢確認、自治体窓口での本人確認を挙げています。いずれも店舗や窓口が対応している場合に限られるため、実物のカードも持ち歩くのが安全です。

Q. 店舗側は何を用意すれば受け入れられますか?

デジタル庁の「マイナンバーカード対面確認アプリ」を、スタッフのスマホに無償でダウンロードすれば読み取れます。iPhoneならiOS 18.5以上、AndroidならAndroid 11以上でBLEとNFCに対応した端末が必要です。確認時はインターネット接続が必要です。

Q. iPhoneのマイナンバーカードとは何が違いますか?

機能はほぼ同じで、搭載先がApple WalletかGoogleウォレットかの違いです。iPhoneは2025年6月から先行しており、民間アプリでのオンライン本人確認の事例もすでにあります。Androidは2026年10月20日から対面確認アプリで読み取れるようになり、オンライン本人確認もGoogleウォレットが送信用プログラムとして認定され、アプリ内とブラウザ(Chrome)経由の方式が示されています。Android特有の違いとして、端末によって「機能限定」のカードになる点があります。

Q. スマホのマイナンバーカードは運転免許証の代わりになりますか?

なりません。Androidのマイナンバーカードの公式FAQでも、運転免許証の代わりにはならないと案内されています。マイナ免許証にしている人も、運転時は実物のカードか運転免許証を携帯する必要があります。

まとめ

Androidのマイナンバーカードは、これまでの「ログインと署名ができるカード」から、「スマホを身分証として見せられるカード」に変わりました。ただしそれは対応機種一覧で★の付いた端末の話で、それ以外は「機能限定」のカードになります。利用者はまず自分の端末の★の有無を確かめ、事業者は機能限定の利用者が来ることを前提に代替手順を残しておく必要があります。iPhoneの先行例を見ると、使える場所は少しずつ広がっていく段階で、開始日に一斉に使えるようになるわけではありません。対応機種一覧の更新や、Androidのオンライン本人確認に対応したサービスの事例が出てきたら、本記事も更新します。

当社では、スマホのマイナンバーカードを含むマイナンバーカードの本人確認を、業務システムや会員サービスに組み込む開発をお手伝いしています。対面確認アプリで足りるのか、自社アプリやPOS連携が必要なのかの切り分けからご相談いただけます。詳しくはマイナンバーシステム導入支援をご覧ください。


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